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二十四節気コラム
このコラムは、山田先生の園芸セラピー講習の講義を基に作成してます。
各節気の特色と『二十四節気ガーデン』の見頃の植物をご紹介。
山田幸子
グローバルゲート名古屋『二十四節気ガーデン』のデザイン。園芸研究家。千葉大園芸学部卒業。日本ガーデンデザイン専門学校講師。著書『12カ月花づくり庭しごとガーデニングカレンダー』講談社、『わたし流83の花づくり』家の光協会、『二十四節気でわかる園芸作業』主婦の友社、『決定版はじめての花づくり』講談社、『暦でわかる園芸作業』主婦の友社など。
立春
立春
節気の植物
ウグイスカグラ<鶯神楽>
春分
日本原産 スイカズラ科 落葉低木 開花は3月中旬~4月 実は6月に熟す
北海道〜四国の山野の日当たりのよいところ普通に生えています。葉は花とともに展開し、花は漏斗型で先が5裂して平らに開きます。名の由来は、ウグイスの鳴くころに花が咲くことと、ウグイスが隠れるようなヤブになることから、古名のウグイスカグレ(鶯隠れ)が変化したとされます。小さな赤い実は甘く、生食できます。
ヒュウガミズキ<日向水木>
春分
日本原産 マンサク科の落葉低木 開花は3月中旬~4月上旬
近畿地方(石川県から兵庫県)の日本海側の限られた地域の岩場に自生します。花は葉が出るよりも早く、2~3個の丸みのある黄白色の小花が花序になって、数多く下垂します。「日向~」の名の由来は、 日向(宮崎県)に多く植栽されていたという説と、 明智日向守光秀の所領だった丹波地方(京都北部)に多く植栽されていたという説があります。
ツバキ‘エリナカスケード’
春分
中国原産 ツバキ科 常緑低木 開花は3~4月
中国の野生種を改良した園芸品種。枝が細いので湾曲し、先端が下垂する枝垂れ性の椿。9月から花芽がたくさんつきますが、開花は3月頃から。直径1cmほどの淡い桃色の花を鈴なりにつけた姿は見事。
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syun bun
春 分
昼と夜の長さ同じ
2018 3/21-4/04
昼と夜の長さがほぼ等しくなる日
太陽がほぼ真東から出て、ほぼ真西に沈む日。春分では太陽は赤道上にあるため、天文的な位置関係からは昼夜の長さが等しくなるように思えますが、実際には昼のほうが7分長いようです。この日を境にして夏至まで昼間が徐々に長くなり、夜が短くなります。
日脚が伸びてきました。「暮れなずむ」というのは春の空。この頃の夕暮れが、暮れそうでなかなか暮れないようすを表す言葉です。
雑節 彼岸 3月18~24日 21日の春分を中日として、前後3日ずつ、合わせて7日間を春の彼岸といいます。この期間に故人の霊を供養すると、迷わず極楽浄土に成仏できるといわれ、春だからぼたもち(秋ならお萩)などを作ってお墓参りをする習慣があります。あずきは古くから邪気を払う効果がある食べ物として使われており、それが先祖の供養と結びついたといわれています。
彼岸という言葉は仏教用語からでたもので、つまり生死を繰り返す迷いの世界である此岸(しがん=この世)を離れて苦しみのない安楽な彼岸に至るという意味です。その内容にも仏教の影響が多く見られますが、他の仏教国にはない日本固有の信仰だそうです。
そもそも彼岸の起源は平安時代までさかのぼるようです。当時、政権を争う戦いが長く続き、その不安から人々の間で「1052年に仏の教えが消滅してしまう」という「末法思想」が広まりました。信者達は、現世で報われないのなら、せめて死んでから極楽浄土へいけるようにとすがるようになりました。初めは浄土宗の人たちだけの信仰だったようですが、あまりにも戦乱が長く続いたため一般の人にまで広がりました。
一方、仏教の教えには、何でもほどほどがよいという「中道」という考え方があります。その考えと合致して出来たのが「彼岸」だといわれています。春分と秋分の日は昼夜の長さが同じです。また、暑くも寒くもないほどほどの季節です。また仏教では極楽浄土は西にあるとされていますが、春分のころは太陽が真西に沈むので極楽浄土におられる阿弥陀仏を礼拝するのにふさわしいという考えから、次第に浄土をしのぶ日、またあの世にいる祖先をしのぶ日として定着していったようです。